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2019年3月1日金曜日

バッハの無伴奏チェロ組曲が右手の練習に良い

先日下記のツイートをしました。



今日はこれについて,何故そのように考えたかを具体例を挙げながら書いていきます。

有名なプレリュードの冒頭から移弦の練習


開始直前から始まるこちらの動画をご覧ください。


左手は一つのポジションで変わらず。
手の形すら変わっていません。
で,右手は移弦だらけです。
ということは,右手でしっかりコントロールしなければ楽譜通りに弾くことすらできないのです。
これだけ有名な曲,初っ端から右手に厳しい要求を突きつけてくれると思います。

右手で印象が変わる箇所が多い


決して易しくはありませんが,音階練習等基礎を積めば,そこまで左手の難易度は高くありません。
しかし,右手は結構移弦しますので,表現は右手でかなり変わります。
例えば第1組曲のクーラント。
動画はクーラントの開始に合わせています。


最初の3音,こちらも左手はそこまで難易度は高くありません。
しかし右手。
音の長さをどうするか,そして低い弦での発音。
これらをどうするかをコントロールするのは右手です。
これが違うだけでかなり曲の印象が変わります。
左手は押さえ方で印象は変わりますが,この曲の冒頭は右手のコントロールの方が難しい箇所と私は考えています。

右手に意識を集中して表現を考えることができる曲という点で,右手での表現の付け方を学習するのには適していると考えました。

曲を通じて右手の力を高めたい方にはオススメ


「曲を弾きたい」と思われる方は多いと思います。
しかし,基礎練は大切で,曲練ばかりやっていると基礎が疎かになりがちなところがあると思います。
しかし,この無伴奏チェロ組曲(もちろん全部ではありませんが),少なくとも第1組曲に関しては割と右手に意識を向けやすいと思います。
ですから,曲を通じて右手の力を高めるのには良い曲だと思います。
正直なところ,左手が苦手な私(通っていたレッスンの先生からも左手が弱いと言われています)でさえ左手より右手の方が難しいと感じております。
ソロ力を高めるという点でもかなり勉強になる曲だと思います。
これからガンガン弾こうと思います。

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